釈迦に説法

幸せについて考えてみる。

不倫。

 世の中には不倫というものが溢れているらしい。男だけの事には限らず、女の人でもしているらしい。不倫は文化なんて恥ずかしい事平気で言っていた時代もあった。考えてみれば、性欲とは人間の三大欲の一つで、眠るのや食べるのと同じ位置づけなのだ。それ自体を否定するのは違う気がする。浮気をせずに結婚生活を送るのは決して当たり前ではなく、努力しないと叶わない。ダイエットと似ていると思う。自分の理想の生活が何なのか考えて、抑える所は抑えないといけない。そもそも結婚をゴールインと言っているのが間違っている。独身生活は終わりだが、結婚生活はこれからスタートするのだ。そこを勘違いしたら努力を忘れ、不倫する事になるだろう。大学受験もそうだし、プロ野球に入団する時も、お祝いの意味で胴上げするのは良いと思うが、大切なのはそれからの生活だ。自分の目標の一つであるスタート地点に立っただけで、まだ何も成し遂げていない。フランス人なんかは、籍を入れない人もいる。それは良い事だと思う。だから彼らは、いつまでもお互いに飽きられない様に努力をするし、結果子供の少子化問題も解決している。日本もこれから籍を入れるのをやめたらどうか。誰かの物になるとかするとかいう考えを改めたら良い。人はいつまでも他人であるし、家族とはただの族であり、グループにすぎないと思っている。仲良しであるべきグループ。極端な事を言うと、気に入らなければ脱退して良いと思っている。親と子になるとまた意味が違うとは思うが、男女の事は色々仕方ない事もある様に思う。人と出会う時期には順番があり、結婚した後にもっと気に入る人に会う事も当然あるだろう。大切なのは、自分が決めた事への誓いである。この人と一生一緒に過ごし、幸せな家庭を築きたいと決めた自分はどこに行ったのかという事。そこに責任を取らないのなら、この後一緒になった人にも責任は持てませんと言っている様なものだ。それでも奥さんと別れて欲しいと言っている別の気持ち悪い女の人もいるみたいだが、きっと同類なのだろう。案外お似合いなのかもしれない、そういった二人は。人間だから失敗する事はあると思う。そういう意味で離婚は良いと思うが、自信や覚悟が無いと感じるなら、籍を入れなければ良いのにと思ってしまう。結婚前に同棲するより何年か結婚生活というものをして、何年か後に改めて結婚式をするとかでも良いのに。別れそうな人の結婚式に呼ばれる友達も、利用される教会も、結構迷惑だと思ってしまう。日本人は法律や形式にこだわるから結構苦労している様に見受けられる。離婚して慰謝料で苦労している人を見ていると、責任とは決して軽くないと思っているし、努力や初心を忘れたら決して良い結果にはならないと知らされる。結婚したいと思われない事ばかり世の中にあふれたら、これから結婚したいと子供たちは思うだろうか。結婚と言うシステムは、とっくに破綻している様に思うのだが。

 不倫は正しい事ではない。一つ一つ決着をつけないからそうなるのであるから、新しく恋してそちらの方が良いと思うのなら、まず離婚してからじゃないのだろうか。離婚もせず自分の欲求だけ満たそうとするから不倫になるのだ。要するにずるいのだ。だから裁判で裁かれるし、多くの人を傷つける。男はすぐ恋をするし、女は人の物でも欲しくなるというのが率直な感想だ。生き物だし、本能だから仕方ない。大切なのはそれを知った上で努力し続ける事だと思う。初心を忘れない事だと思う。不倫したくなっても、離婚する気がないのなら、やめておけ。人間は思い込みの生き物だ。この人が世界一だと自分に思い込ませる事も出来ない人となら、結婚はやめておけ。今まで多くの事例を見て来て、そう思う。不倫を思いとどまった人には、素敵な曲を送ろうと思う。新たに恋する気持ちを美化するのではなく、ただの思い出に変えるために聴くと良い。人を好きになるのはいつだって素敵な事だという事は、変わらず信じている。が、幸せになるのは簡単ではない。だからこそ一生をかけて、僕らは挑み続けている。あなたの伴侶への思い、あなたの新たに好きになった人への思い、その人達からあなたに向けられる思い、全てが報われる事は法律上は無いでしょう。恋するという自然な事を、生活と言う形に変えてゆくのは、あなたの決心なのです。覚悟なのです。くれぐれも判断を間違わぬ様、全ての気持ちを台無しにしない様に願っています。ではまた。

 

  ♪ バラード  /  ケツメイシ

 

涙も乾かぬ 二人なら いっそ君を 強く抱いて

夜風に二人 溶け合うまで 黙ったまま 愛を伝えたい

別れたその夜 また夢に戻ろう 心ゆくまでも 二人で踊ろう

一人きりは 寂しすぎて どうしようもなく 君が好きで

部屋に残る 君の香りが 寂しさを増す 君去った後には

だから 「次は君の家で」 なんて言葉 胸の中 秘めて

逢えない 夜を数えて 切なさのグラスに 愛を注いで

こんなにも 愛しく 想えたのは 君だけ

 

僕が 「逢いたい」と言ったら もしも僕が そう言っていいなら

でも 壊れてしまうの恐くて 臆病な僕は そらす目

離れれば離れるほどに 気持ちは溢れ 流れる様に 

逢えない夜をいくつ越えて この気持ちは いつ君に届け

ガラス越しに 眠れない街並み こんな夜は 君に逢いたい

また静けさに 寄り添う程に 追いかける 甘いキスの余韻

記憶を越え 響くあの声 小さく遠く 夜空に溶け

ため息まじりの バラードじゃ踊れない 君への想い 今届けたい

一人きりより 二人寄り添い 一人きりの日には 電話するよ  

寂しいくせに 何食わぬ顔で 僕を見送る 君が愛しくて

逢えない 夜を数えて 切なさのグラスに 愛を注いで

こんなにも 愛しく 想えたのは 君だけ

 

君と出逢ってから僕は 本当の切なさ覚えたよ

逢いたくて震える 肩を今押さえながら 君の影を 抱きしめたなら

一人酔いしれる 鳴らない携帯のそば

逢えない 夜を数えて 切なさのグラスに 愛を注いで

こんなにも 愛しく 想えたのは 君だけ 今も心の中で

 

電話を切ると静寂の雨 「またね」と何度も響く 夜の果て

寂しさ隠して何も言わず 無邪気な声には 心が痛む

逢いたくても逢えなくて この想いは晴れなくて

あぁ 夜空の向こうの神様 時を戻して 本物の愛なら

 

 

 

 

恋と愛。

 中学2年生の時の事。大阪から地元にはいないタイプの可愛い転校生がやって来た。西成区から来たらしく、お父さんが「広島は平和ですね。鍵をかけずに出かけても、誰も家に入って来ないなんて。」と言っていたのを聞いた時、日本にも色んな所があるのだなと勉強になった事を覚えている。思春期真っ只中で、新しい物好きな僕は、彼女に夢中になった。授業中によく彼女をボーっと見ているとクラスメイトの女の子に指摘され、とても恥ずかしかったのを覚えている。そのぐらい地元にはいないタイプで、お嬢様だった印象がある。恥ずかしくて一度も話したことは無いんだけれど。クラスにはどこにもお調子者がいるものだが、他のクラスにいたお調子者が彼女には彼氏がいるという事をある日言いふらしていた。思春期の僕は、口をきいた事もない彼女に失恋した気になり、家で一人ブルーハーツの”ラブレター”を聞いていた。”本当ならば今頃ー”そうだよなあ、あんなに可愛けりゃ彼氏ぐらいいるよなあ。地元で生まれ育っていれば少しはチャンスもあったかもなのにと一人ベッドの上で、聞いていた。”今度生まれた時には、約束しよう。誰にも邪魔させない、二人の事を。”そんな歌詞を聴きながら、自分勝手な恋愛に失望していた。今思えばホントに思春期ってのは解らないものだ。人の噂一つで本気で傷つき落ち込んだりする。子供ならではの時期なのでしょうね、あれは。実際彼女には彼氏などいなくて、有名進学校に入るのを目的に勉強だけしていた様な͡娘でしたし、僕が好きになったのも、声が可愛いというのが主で、自分の声フェチを知っただけだったのだが。(笑)ただこの経験で、僕は恋と愛の違いを、ブルーハーツに教えてもらったのが強烈に印象に残っている。思春期の発見は大人になっても忘れないものだから、この時期に良いものと出会うのは重要な事の様に思う。

 ”恋”という字は下に心がついている。いわゆる下心というものだ。ところが”愛”は、字の中に、もっと言えば中心にある。それはまさにこの違いを表しており、この曲で僕は勝手に気付いてしまった。歌詞は最初ずっと自分の都合、希望を歌う。恋らしく自分の事ばかりを自分の気持ちに正直にただ歌う。ラブレターを読んでくれ、とか、君のためにステレオを買ったよとか、相手の気持ちなどは関係ない。まさに下心。恋らしい。当時僕もこの恋の真っ最中で、そこに気持ちを重ねて口ずさんでいた。ところが歌の最後に、”他の誰にも言えない、本当の事”として、ヒロトが歌っていた歌詞に、僕は大切な事を教えられた。それはまさに”愛”についての教え。恋とは違う真実。

 ”あなたよ あなたよ 幸せになれ”_強烈なパンチをもらった気分だった。それが他の誰にも言えない本当の事なのか。気付けば僕は起き上がって真面目な顔になっていた。もちろん勝手に自分が解釈しただけなのだが、この考えは大人になった今でも変わらない。恋愛に奥手になったのもこの時の経験による所が大きい。良い事かどうかは解らないが。(笑)人を好きになるのは勝手な事だし自然な事だ。悪い事では決してなく、自分のエネルギーの一つにもなる。しかし恋とは一方通行で、自己満足でどうにでも結果が変わる。うまくいかなければ相手のせいにも出来るし、途中で止める事も出来るだろう。たまに周りにも相手にも迷惑をかけ得る危ういものだ。ただ、愛とは、同じ一方通行でも、相手の事を一番に考えられるほど心が中心にあるもの。その違いは字だけのものではなく、非常に大きいと思っている。本当に相手を思っているのなら、その相手が一番幸せになる事を願わなければいけないのではないか。あの娘に彼氏がいるのなら、それは恨むべきことではなく、応援してやるべきなのではないか。そんな事を真面目に思うようになったきっかけの曲です。わがままな恋を勝手に続けていませんか?相手の幸せを一番に思える強さはありますか?自分の気持ちが本当の愛ならば、願う結果は相手の幸せだけ。自分の事はその後で良い。笑われても意気地なしと言われても、僕はそんな考えでいます。ではまた。

 

  ♪ ラブレター  /  THE BLUE HEARTS

 

本当ならば今頃 僕のベッドには あなたが あなたが あなたが いて欲しい

今度生まれた時には 約束しよう 誰にも 邪魔させない 二人の事を

読んでもらえるだろうか 手紙を書こう あなたに あなたに あなたに ラブレター

新しいステレオを 注文したよ 僕の所へ 遊びにおいで

ああ ラブレター 百分の一でも ああ ラブレター 信じて欲しい

 

他の誰にも言えない 本当の事

あなたよ あなたよ 幸せになれ あなたよ あなたよ 幸せになれ

闇営業について。

 何かよくは解らないが、吉本興業の芸人が反社会勢力から賃金を受け取っていたとして謹慎したり、テレビ界から消えたり、会社の社長まで会見したりしていたが、なぜあんなに大騒ぎしているのか見ていてバカらしくなる。状況を考えると、そんな人達だとは知らなかったで終わる話だろう。そんな輩に会場を貸したホテル側はどうなんだ?記事を買った週刊誌側は謹慎しないのか?全然辻褄が合っていない。演歌界にしたって、相撲界なんかにしたって、昔から裏社会から援助されてるわけで。大金を稼いで良い暮らしをしてそうな芸人が気に入らないのかな?自分の生活に何の関係があるのか知らないが、やり玉に挙がった宮迫氏なんかは可哀想だ。彼に笑わせてもらっていた事など、皆忘れてしまったらしい。性格は確かにちょっとややこしそうだが、それは彼の個性であり、気に入らなければ見なければ良いだけだろう?社会的に抹殺されるなんて、とことん運だけの世界なんだなあ。スピード違反の取り締まりに少し似ているかな?年末に急に取り締まるあれ。普段から走っているスピードでその日だけ違反って言われてもなあ。(笑)ちょっと語弊はあるが、原付で40キロで走られたら迷惑だって。ルールを変えてくれれば良いのにね。あおり運転の方がよっぽど迷惑だって。危ないし。

 まあそれはそれとして、オレオレ詐欺にしたって、騙された人は可哀想だけど、あの人達何も悪い事してないわけだしね。孫や子供の身を心配してお金を振り込んでしまう事って悪い事かい?そんな身内を持ってる子供達って本当に幸せ者だよね。その素晴らしい気持ちはお金じゃ買えないほどの価値があると思うのだが。騙してる方の人達には絶対手に入らないものだって。あの人達が本当に事故しても心配してくれる人なんていないから、絶対。愛された事がないから人を騙したりしてるんだから。同情するなら騙してる方にしてやって欲しいよ。可哀想な人達に間違いないんだから。金に寄って来る友達面した希薄な人間関係しか築けない人達。お金が無くなれば切り捨てられ、死んだら喜ばれる。可哀想な人達だよ、本当に。騙された方の身内は、自分達が幸せ者だと感謝した方が良いよ。お金払ってくれた人に日々感謝して生きたら良い。尊敬する素晴らしい人達だから。自慢して良いよ。俺にはこんなに心配してくれる人がいるんだぜって。僕は心からうらやましい。騙された方に罪は無いって。人を騙して金稼ぐ集団にも嫁や子供がいたらしいのが本当に怖いよね。どんな家庭なんだよ。何を幸せに生きているのか皆目見当がつかない。一生関わりたくない。金持ってたら偉いとか、幸せだとか、そんなに安いもので良いのかね、本当に。(笑)

 宮迫氏にしたって、「気付きませんでした。すみません。」って開き直れば良かったのに。騙されただけなんだから。ボランティアって何なの?庶民をバカにしてるよね、あれ。誰が喜ぶんだ?あれこそ無償の闇営業じゃないのか?。情けない。ただ、そのボランティアで熊本の老人ホームに行ったザブングルの加藤氏の話は感動したけどね。車椅子で話しかけても聞こえているのかどうかも解らなかった90過ぎのおじいちゃんの世話をしていて、話も出来なかったらしいが、一か月後に東京に帰る日にそのおじいちゃんが急に、「加藤君、今日までだよね?」と聞いて来たので、「そうです。お世話になりました。」と答えたら、「悔しいです。」って言ってくれたそうだ。人の触れ合いって素晴らしいよ。芸能人とか歳とか関係ないって。反社のお金なんて世間の至る所に流れているだろうと思うけどね。自分が儲かる分には誰も文句言わないんでしょう?商売してる人なんか特に。日本人の民度の低さよ。大丈夫かね、マスコミってやつは。

 プロ野球の松坂選手にしてもさ、ろくに球が投げられなくなったら給料泥棒だとか引退しろとか言ってる人いるけどさ、彼にどれだけ楽しませてもらったんだよ。世界を相手に投げてた彼を絶賛してたじゃないか。今の大谷君みたいに。どの口が言ってるのかね、全く。彼の貢献を考えたら、あとは彼の思うままにやらせてやれば良いじゃないか。応援してやれよ。自分には出来ない世界を見せてくれてたんだから。みんなまず身の程をわきまえよう。大した事も出来ないんだから、僕たちは。素晴らしいものや価値のあるものを見極められないと、きっと恥をかくし、幸せが確実に減るよ。人の悪口を言ったり、いじめたり、他人の不幸を喜んでる時は、自分は絶対幸せじゃないって解ってた方が良い。幸せな人は大きな心で全てを受け入れ楽しめる。きっと幸せを多く知る事が出来る。自然に笑顔も増えるだろう。そんな暮らしを目指しませんか?庶民の僕達にだって出来る事ですよ。今一度、自分にとって幸せな生き方とはどういうものなのか、考えてみましょう。人は人だよ。自分に解るのは自分の事だけ。自分に出来る事は、自分だけが知っている。笑顔の多い社会が当たり前になると良いのですが。変な情報に流されず、幸せを目指して努力したいものです。ではまた。

留学生活その5 青空。

 授業で自分の故郷を紹介するという時間があり、皆がそれぞれ自分の故郷の景色を描き始めた時に驚いた事がある。僕は日本人だから当然緑の山の絵を描いていたのだが、茶色の山を描いている生徒がいたのだ。僕は山は緑だと決めつけていたが、世界はそうではないらしい。地図で見ると解るのだが、キリスト教が信仰された地域では砂漠になった場所が多い。イスラム教も同じ。ラスベガスやサハラなんかはその典型で、キリスト教は人間第一主義といって、人間が生きる為なら自然の木や森を切る事は仕方のない事らしい。住居を確保するために開拓するのは当然という事か。一方で日本や東南アジアでは仏教が主で、自然共存主義という。木や土にも神が宿るとした考え方だ。自然を敬い、人間の都合だけではそれらを無視できない。時には人間の方が遠慮するといった考え方だ。だから地図上では緑の木々が多く残り、結果山は緑になるという事。おかげで農業が出来る。自然の恵みを多く受ける事になる。それが長い歴史を経て、僕達の描く山の色に影響しているのは面白い発見だった。先住民であるインディアンを迫害して追い出す人がいれば、インドネシアの様に国立公園から2メートルにもなるニシキヘビを駆除しない国もある。子供の安全を考えたら駆除した方が良さそうだが、現地で暮らす子達に聞くと、蛇の方が先に住んでいたのだから駆除は出来ないという理屈らしい。いかにもアジアらしい考え方だ。日本人としては非常に理解できる。授業では本当に様々な発見があって楽しかった。

 ある時校庭を友達と歩いていたら、黒人が炎天下の中日傘を差して歩いていて、知り合いの日本人によると、あれは彼のクラスのフランス人で、ルルという子らしかった。僕は思わず、「もう日焼けする所ないじゃん。黒人なんだから。僕たちは格好良くなりたくて日焼けする事はあるけど、君にはもう必要ないだろう?」と冗談を言った。彼は足を止め、「君は黒人が格好良いとでも思っているのか?」と聞いて来たので、「黒人の身体能力は半端ないよ。僕らの国では日焼けしてないとモヤシみたいだと言われ、どちらかと言うと日焼けしてた方が精悍なイメージがあるかな。」と思った事を言った。すると彼は何故かそれが嬉しかったらしく、名刺を出して、友達になろうと言って来た。名刺には映画監督と書いてあった。「僕はわざと日傘を差して、世界の人の反応を試しているんだ。ドキュメンタリーを撮りたくてね。でも多くの人は黒人が日傘を差していると誰も話しかけて来なかったよ。差別的な事を言うのが怖いのかもしれない。君は素直で良いね。」と笑っていた。だから僕は、「僕はブルーハーツと言う日本のバンドの歌を知った時に、そういうのはちゃんと分別出来る様になったんだ。」と言った。ルルが「何て曲だい?」と聞いたので、「青空と言う曲さ。歌ってあげようか?」と返した。すると意外にも彼はぜひ聞かせて欲しいと言って来たので、友達にギターを持って来させ、日本人同士で引き語りをした。拍手してるルルに訳した歌詞を書いて渡してあげると、彼は少し涙ぐんで、「素晴らしい曲だね。」と言ってくれた。そうさ、ブルーハーツの曲からは色んな事を教えてもらった。誰よりも解りやすい歌詞を誰にでもは書けない言葉で歌うバンド。阿久悠さん以来の作詞の天才と思っている二人が率いるバンド。言葉から入る僕にはたまらないバンドだ。彼らが人気があったのは、日本という国が良い時代だった事を象徴していたと今でも思っている。若い人達にもぜひ聞いてもらいたい。歌詞を読んでみてもらいたい。本当に飾らない言葉の持つ力の凄さが解ると思う。

 言葉は人を生かしも殺しもする。とても大切なものなんだとルルともよく話した。彼は今頃、フランスで映画を撮っているだろうか?差別は嫌いだと言っていた彼の事だ。きっと優しい映画を撮って、日傘を差して歩いているんじゃないかな?フランスでも青空を見るたびに、僕らの友情を思い出すと約束してくれた。僕もそうさ。生まれた所は違っても、人はすぐ友達になれる事を僕は知っている。頭の上に広がる青空は誰の物でもない。人は皆、この空の下で平等なのだ。僕はそれがとても嬉しいのです。

 

  ♪ 青空   /  THE BLUE HEARTS

 

ブラウン管の向こう側 カッコつけた騎兵隊が インディアンを 撃ち倒した

ピカピカに光った銃で できれば僕の憂鬱を 撃ち倒してくれれば良かったのに

神様にワイロを贈り 天国へのパスポートを ねだるなんて 本気なのか?

誠実さのかけらもなく 笑っている奴がいるよ 隠している その手を見せてみろよ

生まれた所や 皮膚や目の色で いったいこの僕の 何がわかるというのだろう

運転手さんそのバスに 僕も乗っけてくれないか 行き先なら どこでもいい

こんなはずじゃなかっただろ? 歴史が僕を問い詰める 

まぶしいほど 青い空の真下で

 

生まれた所や 皮膚や目の色で いったいこの僕の 何がわかるというのだろう

運転手さんそのバスに 僕も乗っけてくれないか 行き先なら どこでもいい

こんなはずじゃなかっただろ? 歴史が僕を問い詰める 

まぶしいほど 青い空の真下で 

 

マネーの虎。

 昭和世代なら知っていると思うが、2003年ごろに、「マネーの虎」という公開投資番組があった。企業したい人間が、色んな社長の前でプレゼンし、認めてもらえたら投資してもらうという内容だった。番組の一番の肝は、投資の対象はプランよりも人間の好き嫌いで主に決まっていた所だったと思う。社長さん方がとても個性的で面白かったのが伝説の番組になった原因の一番の要素だったと思う。経営者というのは気難しくて、つまらない人間だと思っていたが、あの番組に出ておられた社長さんは、魅力的だった。自分で叩き上げでやって来た人間の強みから来る自信は、見ていて不快にならない。生活創庫の堀之内さん、漢気の塊の様な南原さん、貞廣さん、美空ひばりさんのご子息の加藤さん、なんでんかんでんの川原さん、ソフトオンデマンド高橋がなりさん。スピード出資の樋口さんに飲食の小林さんと安田さん。志願者だったのに虎側に座らさせられた岩井社長もいた。司会は何故か金とは関係なさそうなイケメン吉田栄作。演出だという事は解っていても楽しめる番組だったし、ヤラセは全く無かったそうで、その後の出演者の人生にも多大な影響を与えた。演出家が素晴らしかったのだろう。人選を含めて本当によくできている。この頃はまだテレビを見ていた気がする。悪いものばかりではないと信じさせてくれていた。最近のテレビでこれをやってももう通用しないだろうと思う。あの経歴を持った社長が集められないだろうし。元ホームレスや警察官から社長になって、机の横に何千万も置いて志願者と話をするなんて出来ないでしょう。まあだからテレビは面白くなくなったんだけど。コンプライアンスなんかも最近よく言われているが、これは昭和の弊害で、そんな事言ってる人は、絶対面白くない人だから。テレビは面白くない人を守るために、面白いものを遠ざけてしまった。人の不倫や、揚げ足取り、自分の生活には影響しない事柄をさも自分の事の様にのたまわる。それを見ている人達も同じ穴のむじな。テレビを見たいという人が減っているのは良い事なのかもしれない。面白くないもの、為にならない物に、普通の人は集まらない。この当時の社長さん方は本当に人間力があり、志願者も人それぞれ学ぶ所が多い人が多く集まっていた。今の人が見ても勉強には凄くなると思う。実際僕も色々勉強したし、感動もした。成功する人に共通するのは、人の言う事をちゃんと聞けるという事。自分に自信を持っていながらも違う意見を否定しない。他人を否定しない。企業家や経営者よりも、人として大切なものを持っているかどうか。堀之内さんなんかは滅多に投資せず、文句ばかり言っていたと叩かれていたけれど、経営者としては至極当たり前の事を言っていたと思う。こんな親父は嫌いじゃないし、頼りがいもある。夢ばかり語っていても、リスクを教えてもらえない。経験とはとてつもない財産だと知っておいた方が良い。人は失敗からしか学ぶ事は出来ないが、この社長達は失敗を受け入れる度量もあり、その期待に応え得る人には惜しみなく投資していた。実際の日本の世の中は夢よりお金、信用できる実績があるかどうか。似ている様で、実際に挑戦しようとすれば、リスクが邪魔で諦めてしまうのだ。それに対してこの社長達が挑戦の舞台を与えてくれていた。それが面白かった。結果より過程や人間の心模様が非常に勉強になった。真摯な努力が奇跡を起こした事もあった。失敗しても応援したくなった志願者もいた。失敗した経営者の漢気も見せてもらった。幸せはたくさんあった。ただただありがとう、面白かったと伝えたい。そんな番組。もう二度と見れないだろうなあ。ではまた。

NO RAIN、NO RAINBOW。

  ヘレン・ケラーは、三重苦だったと言われているが、目も見えず、耳も聞こえず、言葉もしゃべれないとして、人生を前向きに生きられる自信がない。音楽も聞けないし、本も読めない。目の前に誰がいるかも解らず、気持ちを伝える術もない。同情しか感じえない僕が一番驚いたのは、彼女のインタビューだった。後に話せるようになった彼女は、障害者の為に人生を捧げたのだが、その頃のインタビューで、「目も見えず、話もできない事は悲しくないですか?」との問いに、「人の目の前には常に二つの扉があり、片方ばかり見ていると、もう一方が見えなくなるのです。」と答え、「あなた方は明日、目が見えなくなってしまうかもしれないという不安があるが、私には、明日目が見える様になるかもしれないという希望がある。」と続けた。小さいながらにそれを見た僕は、漠然と物の考え方は人それぞれで、どういう風にも解釈できるのだなと思っていた。後に僕は太極図というものを知り、世の中の事は対になっている事に辿り着く。太極図は陰陽師の映画なんか見てると良く出て来るが、白と黒の勾玉の様なものが重なったあれである。例えば、ヘレン・ケラーは二つの扉と言った様に、世界中の人の共通の法則としてそれは真実であると思う。悲しみの裏には喜びがあり、希望の反対には絶望が、光の横には影がある。それは絶対であり、どちらかが単独で存在する事はあり得ない。工場に、東北大震災の影響で宮城から来た男の子がいた。男の子と言っても30歳だったが、津波で妹を流され、亡くされたそうだ。彼は気丈に笑っていたが、僕は一言「乗り越えたのかい?ここに来たって事はそう考えて接して良いかな?」と言った。彼は「はい。大丈夫です。」と言った。その時に僕は太極図の話をして、Baby Metalの”NO RAIN, NO RAINBOW”を紹介した。この歌はまさに太極を歌っていると思ったからだ。実際に震災の後、意味を知ってか知らずしてかは知らないが、外国の女性の方が被災地で歌っているのも見た。彼女も僕と同じものをこの歌に感じていたのかもしれない。愛した人との別れはいつだって辛い。僕にももちろん経験がある。それが男友達であれ、彼女であれ、身内であれ。あまり知らない人が亡くなってもそこまで悲しみに暮れる事は無いが、愛した人が対象なら、別れが死でなくても悲しく、耐え難いものだ。その差は何か。そんな時に人はどうすべきなのか。それは太極のどちらを選択するかが全てである。胸が張り裂けそうな悲しみは闇である。しかしその原因は、そうなるまでの過程で大きな光を受けたからである。星が夜の闇で美しく光る事も然りである。悲しみの闇の中を不安を抱えて迷いながら歩くのか、関わった人達が照らしてくれた光を頼りに、前を向いて歩くのか。その選択こそが人生である。ひとつ確かな事は、我々は元々お先真っ暗の人生を生きているという事。明日や未来など、確かなものは最初から無かったという事。闇を歩き続けるのは危険だし寂しい。どこでつまづくか、先に何があるのか解らないのは、とても怖い事だ。だから人は人に出会い、お互いに光となり、少しでも危なくない様に、寂しくない様にしているのだ。自分の人生を照らしてもらっているのだ。最後まで付き合ってくれる事は無理な事。人にはそれぞれ使命があり、寿命がある。別れた所までが限界なのだ。だから別れの時、悲しんでうつむいて闇に戻ってはいけない。闇の隣には確かな幸せという光がある。光を見て、光の中を生きよう。また一人になったからといって、それは元々そうだったのだ。今までの事に感謝し、僕らは光の中をまた歩いて行こう。迷わず、うつむかず、自分の人生を全うしよう。彼等彼女等が与えてくれた灯りを頼りに、途中で闇の中をさまよう人がいれば、今度は自分が光を灯してあげられる存在にならなければならない。

 班が変わってしばらくして、東北の彼が辞めたのを聞いた。今はどこで何をしているのか。太い眉毛だった子よ、春の暖かさを知る者は、冬の寒さの厳しさに怯える。でも春の素晴らしさを知っているから、厳しい冬を乗り切ろうと頑張れる事を忘れないでいて欲しい。雨の後には虹も出る。人が憧れるその美しさは、雨がもたらすのだ。辛い事は、酷な様だが幸せのもたらすものなのだ。どうか光の中を、生きて行って欲しいと願っている。闇も光も、誰にも等しく訪れる事だから。独りじゃないぞ。忘れないでいてくれ。くじけなでいて欲しい。今はただ、太極の光を選んで欲しい。ではまた。

 

  ♪ NO RAIN、 NO RAINBOW  /  Baby Metal

 

どうして眠れないの? どうして夜は終わるの?

いらない 何も 明日さえも 君がいない未来

どうして笑ってたの? どうして? 寂しかったのに

誰も 知らない 本当はただ そばにいて欲しかった

絶望さえも 光になる 止まない雨が 降り続いても

絶望さえも 光になる 悲しい雨が 虹をかけるよ どこまでも

 

二度と会えないけど 忘れないでいたいよ 夢が続くなら 覚めないで

 

どうして笑ってたの? どうして? 寂しかったのに

誰も 知らない 本当はただ 会いたい それだけだった

絶望さえも 光になる 止まない雨が 降り続いても

絶望さえも 光になる 悲しい雨が 虹をかけるよ 今も

 

止まない雨が こころ満たすよ いつまでも

 

Baby Metal。

 ある日、何気なく見たyoutubeで、Baby Metalを見た時の衝撃は忘れられない。何か凄いのがいる。それだけはおっさんでも解った。なんでこんなにレベルの高いものが有名でないのか不思議だった。演奏がまず凄いし、女の子もビックリする位可愛い。歌唱力、表現力も恐ろしく高い。これはなんなんだとたまげた。”イジメ、ダメ、ゼッタイ。”何それ。(笑)すぐに夢中になった。探して聞いた全ての曲が素晴らしい。調べれば調べるほど彼女達がプロである事に驚いた。キャリアは10年以上。完全にプロ。なるほど、作られたユニットであるわけだ。目標が世界進出であるのは後から知ったが、ヘビメタとアイドルの融合。やっぱり日本のサブカルはすごいなぁ。気付いたら、職場の人達にDVDを配る自分がいた。反応は様々だったが、おっさん達には受けていた。ただのロリコンなのかもしれない。独身のおっさんは。(笑)彼女たちは世界進出も堂々と成功したが、普通に実力があるので結果には驚かなかった。世界中のヘビメタファンが受け入れたのは、可愛いからだけではなく、全ての完成度が高い事を見抜いたからだ。Su-metalの歌唱力は高い。尾崎豊の様な鋭い目つきは独特な雰囲気もあり、手足が長いので、表現が美しい。Moa-metal、Yui-metalのダンスはえぐい。練習量が半端ないのが見て取れる。3人とも可愛い。だってアイドルの中でも選ばれた3人だから。後ろのバンドマンは”神バンド”と呼ばれ、楽器スクールの先生や、プロの歌手と仕事している職人ばかりだ。顔や格好はふざけた様に見せているだけ。演奏は本当に凄い。結論は、”そりゃ売れる”、だ。(笑)1stアルバムは特に素晴らしい。是非おっさん達にも聴いてもらいたい。最高です。

 彼女達の成功は、同じ日本人としても誇らしい事だが、一番嬉しかったのは世界のヘビメタファンだったのではなかろうか。世界中でロックやポップスが流行り、ヘビメタやパンクのファンは肩身の狭い思いをして来ただろう。勝手な想像だが、周りの友達の多くは、彼らと一緒に頭を振って騒いでくれなかったろう。そこに現れたのがBaby Metalヘビーメタルを世界にまた戻してくれた。ヘビメタ格好良いじゃんって言わせてくれた。僕は勝手にそのファンの思いを、”イジメ、ダメ、ゼッタイ”に感じ取ってしまった。彼女達が”ヘビメタをいじめないで、私達が守るから。”と歌っている様に感じて感動してしまった。彼女達を作ったヘビメタファンの大人達の思いがそこにあったからかもしれない。

 いじめ、というのは、他人がする事を言うのではないと思っている。お前はダメだ、と言われた時、自分はダメだと思い込む自分自身が信じるべき自分に対して行う行為だと思っている。他人に何を言われようが、自分の事を解るのは自分一人だけ。世界中を探しても誰にも出来ない事なのだ。この歌の登場人物が、自分一人だと思って聞いてみて欲しい。世界中の人間に嫌われても最後まで信じるべき自分を、イジメてはいけない。あなたをいじめているのは、あなたなのだ。自分だけは自分を愛してやらないとならないのだ。いじめられているのではなく、自分がいじめているのだ。自分の事を裏切らないで欲しい。何があっても、生まれた時から一緒に居るもう一人の自分が、自信を無くしそうな時、隣で言ってくれているのを忘れないで欲しい。”きっと飛べるよ。苦しみも悲しみも全て解き放て。君を守るから。”代表して言ってくれたのがとびきり可愛い子達で良かったです。(笑)ではまた。

 

   ♪ イジメ、ダメ、ゼッタイ  /   Baby Metal

 

夢を見る事 それさえも持てなくて 光と闇の狭間 ひとり

傷ついたのは 自分自身だけじゃなく 見つめ続けてくれた あなた

自信(持って) 持てずに(負けないで) 隠れ続けた(みつけちゃイヤ)

昨日(イエスタディ) までの 自分サヨナラ(バイバイ)

イジメ(ダメ) イジメ(ダメ) カッコ悪いよ(ダメダメダメダメ)

傷ついて 傷つけて 傷だらけになるのさ

キツネ(飛べ) キツネ(飛べ) きっと飛べるよ(飛べ飛べ飛べ飛べ)

苦しみも 悲しみも 全て解き放て 君を 守るから

 

涙見せずに 泣き出しそうな夜は 心の奥の部屋に ひとり

傷つけたのは 他の誰かだけじゃなく 気付かないフリしてた 仲間

何も(Nothing) 言えずに(Say Nothing) あきらめかけた(ポイ捨て禁止)

昨日(イエスタディ) までの自分サヨナラ(バイバイ)

イジメ(ダメ) イジメ(ダメ) カッコ悪いよ(ダメダメダメダメ)

傷ついて 傷つけて 傷だらけになるのさ

キツネ(飛べ) キツネ(飛べ) きっと飛べるよ(飛べ飛べ飛べ飛べ)

苦しみも 悲しみも 全て解き放て 君を 守るから

 

痛み感じて ずっと一人 心気付かないフリ もう逃げない イジメ、ダメ、ゼッタイ

愛しくて 切なくて 心強くて これ以上 もう君の 泣き顔は見たくない

イジメ(ダメ) イジメ(ダメ) カッコ悪いよ(ダメダメダメダメ)

傷ついて 傷つけて 傷だらけになるのさ

キツネ(飛べ) キツネ(飛べ) きっと飛べるよ(飛べ飛べ飛べ飛べ)

苦しみも 悲しみも 全て解き放て 君を 守るから

 

イジメ、ダメ、ゼッタイ(ダメダメダメダメ) イジメ、ダメ、foever

イジメ、ダメ、ゼッタイ(ダメダメダメダメ) イジメ、ダメ、ダメ